ハガキをデコるなんてことは・・

ハガキをデコるおしゃれが流行しています。もともと、無地の白ハガキはその人らしさを表現するのにぴったりの素材です。画面も大きすぎず、構えずに取り組める気軽さ。実用を兼ねているので、絵心や器用さなどの点でも過度に専門的な技術を求められることもなく、どなたでも楽しめます。そしてたった一人に向けて個人的な思いを乗せることができます。小さくとも立派な「メディア」です。
さて、そのハガキを「デコる」とは、デコレーション、つまり飾り付けを施すことを指します。「切り紙」や「ちぎり絵」などのひと工夫が古くから喜ばれていたように、最近ではシールや、模様が印刷してあるセロテープのような「マスキングテープ」を使って飾りを付けます。これらは文房具屋さんや雑貨屋さんでさまざまなデザインが揃います。好みの柄、送る相手の喜ぶ柄、季節に合う模様のものなど、センスの発揮のしどころです。
そこで注意することは、宛名面はデコってはいけないということです。宛名面に載る切手・文字類・数字類などはたいへん重要なものなので、デコによって面積が狭まったり、判別がつかなくなったりしては不都合が起こります。とくに切手はそれ自体がシールタイプですが、デコの材料が分厚かったり、粘着が弱かったりするとはがれやすくなるため、切手の上にずれて移動してくるなどの思わぬトラブルも考えられます。切手まではがされてしまったら、受け取り手に料金負担を強いることにもなりかねません。
手紙は機械類を通して管理されるということも忘れてはいけません。郵便番号を読み取り、目に見えないバーコード管理を経て仕分けされていく郵便物たちは、たとえば分厚い材料が機械にひっかかることでもりあがった部分がはがれて機械に巻き込まれたり、はがれるときの衝撃でハガキ自体が隙間に落ち込んで行方不明になったりすることもありえます。
楽しいはずのデコが裏目に出てはもったいないですね。節度を持って、もし不安があったら投函ではなく郵便局に持参して、大丈夫かどうか聞いてみるとよいでしょう。

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